はじめての日米並行協議は、8月7日~9日まで行われました。
「自動車貿易」と「非関税措置」の懸案事項を話し合った模様です。
TPP並行協議:米、保険で強硬崩さず
毎日新聞 2013年08月10日 08時30分(最終更新 08月10日 08時44分)
今回の日米並行協議は、自動車の安全・環境基準の緩和(アメリカに求められる)と、非関税措置(非関税障壁)である日本郵政の保険事業もアメリカに求められる形となっています。
「自動車」では、米側が安全・環境基準の緩和を求めたが、日本は譲らず、双方の主張を確認するにとどまった。また、「非関税措置」の焦点である日本郵政の保険事業では、米側が「民間企業と対等な競争条件が確保されていない」と一段の改善措置を要求。
交渉と言っても、日本は求められるばかり。
自動車の安全・環境基準の緩和を求めること=アメリカ発の自動車が売れるようにしなさいということですよね
「(郵便局網開放は)米企業1社の(がん保険という)一つの商品が対象に過ぎない」(カトラー氏)
これは凄い露骨です。
今年のはじめ、日本郵政はがん保険の販売をしようとしたけど、アメリカの圧力があり日本政府が認めなかったことにより、がん保険販売を断念。その数カ月後、突然アフラックが日本郵政のがん保険部門に食い込んできました。
http://nekotoenpitu.blogspot.jp/2013/07/aflac.html
これでいいだろうと日本側は思っていたのですが、ところがどっこいです。
アメリカは「1社の一つの商品が対象にすぎない」と言ってきました。
これは、日本郵政の窓口を利用して、アメリカの保険会社の商品を発売しようとしているのです。下手したら、かんぽを売ることに対してまで懸念を示すかもしれませんね。
こうして、アメリカ側は日本郵政の懐に一歩一歩入り込んできています。
TPPの狙いがこういうところに見えてきます。
高いレベルとか、日米がタッグを組みという表現を記事内で使用しています。
「知財保護」や「政府調達(公共事業への外資参入など)」「サービス自由化」をはじめとした分野では、世界のGDP(国内総生産)の首位と3位の日米が高いレベルの合意に達すれば、TPP交渉の流れを作れる可能性が高い。カトラー氏は9日の記者会見で「日米で協力できる分野はたくさんある」と強調。日米がタッグを組み、TPP交渉でマレーシアやベトナムなど新興国に政府調達などの分野で規制緩和を促し、日米企業のビジネス拡大につなげたい考えを示した。
「知財保護」
「政府調達(公共事業への外資参入など)」
「サービス自由化」
どれも、日本にも適用されますよね。その点には一切触れられていません。
わかっていないのか、わかっていてあえて言及を避けているのか…
どちらなのでしょうか?
日本にも「知財保護」を求められ、特にこの分野ではジェネリック医薬品が対象となり、ジェネリック医薬品が消えていきます。
「政府調達」では、日本の公共事業にアメリカの企業が参入できるようになります。
「サービス自由化」では事務所がその国になくても事業を展開でき、なにか問題が起きても、事務所が国内にないため責任追及ができなくなるというとんでもない状態になることが予想されます。
◆管理人より
TPPは、自由貿易とかパートナシップとか、綺麗な言葉が並べられます。
しかし、事実を見れば、そんなものは幻想であるとわかります。
TPPの条文を見ることができるのは、アメリカの通商代表部と600社の企業顧問のみです。アメリカの上下院議員でさえも十分にアクセス出来ないのです。それだけ厳重な秘密主義なのです。
先日行われた、マレーシアのコタキナバルでのTPP交渉。
なぜ、首都のクアラルンプールで行われなかったのか。大規模なTPP反対デモがたびたび起きているからです。日本ではそのような報道は一切ありません。
内田報告-マレーシアTPP交渉会合の中味がよく分かる カレイドスコープ
このコタキナバルでのTPP交渉には、経団連もなんとか情報を得ようとして現地に乗り込んでいます。この時点で、経団連はTPPでは搾取される側に回っていることがよくわかります。
TPPについて、もっといろいろな言葉で話せるように本を読み込みたいと思います。
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