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過去記事です。

科学はいまや、富と力に支配された国家的な営為として制度化されつつあったー高木仁三郎氏

現在読んでいる高木仁三郎著「プルトニウムの恐怖」。
そこから、管理人が重要だと思った部分を紹介します。

マンハッタン計画はこれまでの科学のあり方を180度変えてしまうような意味を持っていた。それまでの科学の研究の行われ方をたどると、科学者たちの個人的な好奇心が基本にあり、それに従って研究の課題が決められ、対象となった自然現象や物質がひとつひとつ解明されていく。その結果がまた新しい問題を提供し、そうやってだんだん事柄の奥底に迫っていく。そして、きそてき事実確かめられたことは、次に実用的な技術として開発されていく。そうやって、科学と技術は互いに影響し合いながら、ひとつひとつ事実を明らかにし、不明な部分や不都合な部分を修正しながら進んでいく。そういう、いわばまわりくどち筋道をたどりながら、試行錯誤のうちに進んできたのが古典的な科学のやり方だった

(中略)

科学はいまや、富と力に支配された国家的な営為として制度化されつつあった。(中略)マンハッタン計画は、労働者の安全や環境に対する放射能の影響、「核」のもつ社会的意味などへの考慮をほとんど切り捨てて進んだ。




「プルトニウムの恐怖」高木仁三郎
プルトニウムの恐怖 (岩波新書 黄版 173)


管理人は科学は素晴らしいものだと思っていました。
それは(中略)の前、古典的な科学という意味でです。

しかし、今日の科学は、「営為として制度化されつつある」という表現にもあるように、誰かにとって都合のいい解釈をされる科学となってしまっているのです。

この本はプルトニウムの危険性について書いてあります。そっちを紹介しろ!という声もあるかと思います。でも、この歴史の流れを知ることで、恣意的に作られた科学があるという事実を知ることも非常に重要であると感じたため、この部分を紹介しました。

さらに読み進めて、気になるところがあれば随時紹介していきます。




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