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過去記事です。

(作業員の限度値を上げたのは)労働者の命を軽視する非常にやってはならない決め方―矢ヶ﨑克馬氏(1/2)

2012年8月1日たね蒔きジャーナル矢ヶ﨑克馬氏出演部分の文字起こしです。

(後半に続く)
外部被曝的にガンマ線で捉えた線量を600倍すると内部被曝の酷さがわかる―矢ヶ﨑克馬氏(2/2)

(作業員の限度値を上げたのは)労働者の命を軽視する非常にやってはならない決め方―矢ヶ﨑克馬氏(1/2)




(文字起こしここから)

水野:
たね蒔きジャーナル。今日はですね、ここで特集でお送りいたしますのは、平野さん、

平野:
はい

水野:
内部被曝の真実です。え、この企画、今まで、ま、何度も内部被曝についてお伝えしてきていて、今日は3回目ということになります。あの、1回目どういうお話だったかというのを、ちょっと皆さん思い出していただきますために、おさらいをさせて頂きますけれども、内部被曝のメカニズムというのを教えてもらったんですね。内部被曝というものと外部被曝というものがありますけれども、内部被曝というのは外部被曝よりもずーーーっと怖いんだと、ずーっと恐ろしいものなんだというお話です。で、今日たまたまですけど、毎日新聞にもね、あの、出ていまして、この内部被曝のお話が出ていますけれども、今日お話を聞こうと思っております矢ヶ﨑先生がここでも言ってらっしゃいますけど、外部被曝の600倍の影響があるというチェルノブイリ以後の研究もあると、いうふうにおっしゃってます。外部被曝の600倍も影響があるという研究もあるんだそうです

平野:
それと、あの、ホールボディカウンターという、最近良く聞かれるんですけど、この装置では測れないというのもまた怖いですね

水野:
あの、部屋1つ分みたいな大きさのホールボディカウンターでものすごい鉛で囲まれたような部屋に入って、それでも誤差があるくらい内部被曝を測るのはめちゃくちゃ難しいんですね。

平野:
難しい

水野:
で、あの時のお話ですとですね、原子のレベルでどんなふうに内部被曝が起こるかって言うことを教えてもらった

平野:
細胞破壊ですね

水野:
細胞破壊。あの、細胞破壊する時に外部被曝も細胞破壊するわけですけども、それはあの、まんべんなくといいますか、人間の体全体の細胞を外部被曝は破壊していく。

平野:
ええ。当たってるところでね

水野:
ところが内部被曝で、一旦吸い込んで体の中に放射性物質が入ってしまいますと、そこから近い細胞に対して、たくさんの放射線がですね、こう1箇所というか部分的なある部分にむけて

平野:
集中的に

水野:
集中的にこの放射線を発する。ですから、全体の細胞が弱るというのではなくて、内部被曝の場合は特定の細胞がやられてしまう

平野:
しかも、半永久的にでしょう

水野:
そうですね。外に出すことがなかなか難しいんですね。これ排泄で出るものもあるようですけれども、外に出ないものもあって、そしたら半永久的にずーーーっと体の中で放射線を出してしまう。だから、その部分で集中的に放射線が発せられた部分が非常に痛みが激しく、また、遺伝子レベルにおいて、遺伝子が組み変わっちゃうという話でしたね。こう、切断される、バラバラに、言ったら、上手にちゃんとできていたプラモデルのようなものが、バラバラに部品にされてしまいまして、で、人間て大したものでもう1回組み立てる力、再生の力はあるんだそうです。あるんだそうですが、あまりに内部被曝でやられ過ぎていますと、もう1回再生する時に、あっちゃこっちゃ誤った組み立て方をするんですって

平野:
はぁー

水野:
間違った組立構造をしてしまって、誤った形の遺伝子を生み出してしまう。そうすると、またこれはどんどん子どもさんへお孫さんへというふうに、誤った遺伝子が受け継がれていく恐れがあるんだというお話をきかせてもらいました

平野:
恐ろしいですね、ほんとに。こう一旦入ると制御できないという本当の怖さですね。原発そのものもそうですが、そこから出る放射線の怖さというものがね、さらにやっぱりこう感じますよね

水野:
そうなんですねー。だから、私は勉強不足だったのか、内部被曝という言葉を知ったのは今回の福島第一原発事故の後なんですよー。皆さんはどうでしたですか。そしてこの内部被曝の怖さというもの自体もね、なかなかこれまで伝えられてなかったかと思うんですよね

平野:
そうですね。日本は被爆国ですから、その辺の研究も進んでね、我々もやっぱり認識を持っておかなければならなかったはずなんですけどね

水野:
ねー。あの、これからご紹介いたします矢ヶ﨑先生によれば、その広島・長崎のデータはあるはずなんです。内部被曝の怖さのデータがあるはずなんですが、それはアメリカによって持ち帰られたのではないか、日本ではその辺りは伝えられないまま、ここへ来てしまった。そんな歴史を教えていただきました。琉球大学名誉教授の矢ヶ﨑克馬先生とお電話がつながっております。矢ヶ﨑先生、こんばんは

矢ヶ﨑:
こんばんは

水野:
どうぞよろしくお願いいたします

平野:
(聞き取れず)平野といいます。よろしくお願いします

矢ヶ﨑:
こちらこそよろしくお願い致します

水野:
これまで内部被曝の怖さについて色々教えていただきました。今日はその前に、一つ伺いたいことがございます

矢ヶ﨑:
はい

水野:
今日入ってきましたニュースで、福島第一原発で大変高い放射線量が測定されたという話が入って来ましたので、これについて、矢ヶ﨑先生にも一言伺いたいと思うんです

矢ヶ﨑:
はい。ちょっと内容を確認させていただきたいんですが

水野:
はい。あの、急なことですので、わからないことはわからないとお答え頂いて結構ですし、何かお分かりになることがあれば教えて下さい。そのようなおつもりでお聞きください。実態はこういうことです。東京電力が発表いたしましたのは、福島第一原発の1号機・2号機の原子炉建屋の間にある屋外の排気筒、あのガスって排出するほうですね、排気筒の下の部分、底の方の部分で放射線量は10シーベルト以上のものが、1時間あたり10シーベルト以上の放射線量が測定されたということなんです

矢ヶ﨑:
はぁはぁ

水野:
で、この測定をしました作業員の方の被曝線量も出ておりまして、被曝線量は4ミリシーベルト、4「ミリ」シーベルトです、コチラの方は、だったという話なんです。矢ヶ﨑先生、何か、あのー、推測することができるようなことは何かございますか

矢ヶ﨑:
えぇ。あのーこのー、今の時点でこれだけ強いものがあるということそのものが、この単に過去に放出されたものが、残っているという状態だけでは無いのではないかという、そういう推察がまず頭に入りますけれども

水野:
はい

矢ヶ﨑:
あの、ということは今なおこの、その排気ダクトのところには新鮮な汚染物質がどんどん入り込んでいるような可能性があるのではないかという懸念があります

水野:
今までに、あの過去に大量に放出されたものが残っているだけではないのかもしれないということですね

矢ヶ﨑:
えぇえぇ。それは単にあの私がここで聞いていて、この建屋の内部には非常に濃い汚染があるということは、まだそういうことであると思っているんですけれども

水野:
はい

矢ヶ﨑:
建屋の外のそういうところで、(聞き取れず)

水野:
そうですねー

矢ヶ﨑:
ということに関しては、ずっと汚染がですね、常時そういうところに集中してかぶっていて、その残っているか、新しくまだ放出していたものがそこにいるのかというそういうような懸念があるということでございますけれども

水野:
はい、ま、あの今入って来ました情報これだけですので、これ以上のことがわかりませんので、ありがとうございます。教えていただき。ただ、作業員の被曝量が今伝えられているところは4ミリシーベルトという数字なんですね。これはどれ位の数字だというふうに思ったらよろしいんですか。4ミリシーベルトというのは…

矢ヶ﨑:
ええ。あの、1ミリシーベルトというのは、今言ったシーベルトの1000分の1がミリシーベルトということになりますけれども、えーとですね、この方がトータルでどれだけの被曝をしてるかっていうことそのものが、あの、ちょっとわからないんですけれども

水野:
はー、なるほど

矢ヶ﨑:
結局、作業員の年間被曝量というのは、数字が100ミリシーベルトというふうに定められているものの、東電のこの事故から見て250ミリシーベルトまで突然引き上げられたという、これは、あの、労働者の命を軽視する非常にやってはならないそういう決め方だったと思っておりますが、そのトータルのそれだけの値に比べれば、まだ3ミリシーベルトというのは

水野:
4ミリシーベルトですね

矢ヶ﨑:
4ミリシーベルトというのは低い値ですけれども、でもこの作業員の方が。どれだけの時間でこの線量に達したのか、今まですでにどれだけすでに被曝しているのかということをきちっと見る必要があります。何れにしても、公衆の通常の限度値1ミリシーベルトを、あの、短時間で一挙に4倍も上回っている訳ですから、やはり非常に危険な被曝をしていると思います

水野:
そういうことなんですねー

矢ヶ﨑:
ええ

(後半に続く)
外部被曝的にガンマ線で捉えた線量を600倍すると内部被曝の酷さがわかる―矢ヶ﨑克馬氏(2/2)



たね蒔きジャーナル
矢ヶ﨑克馬氏出演分


◆2011年7月20日出演分
セシウムはベータ線を出してバリウムに変わって、バリウムはガンマ線を出す。2本の放射線を出します。矢ヶ﨑克馬氏(1/2)

内部被曝により変成された遺伝子の恐ろしさ。1つは晩発性のがん、もう1つは子どもや孫に伝わること。矢ヶ﨑克馬氏(2/2)


◆2011年7月25日出演分
原爆による放射線の影響には2つあり、1つは瞬間的に起こった初期放射線、もう1つは核分裂により作り出されたたくさんの放射性の埃による内部被曝。。矢ヶ﨑克馬氏(1/2)

(内部被曝で)一番危険度の高い遺伝子の切断、それから遺伝子が切断されただけでなく、生物の修復作用があって、つなぎ間違ってしまって、遺伝子が組み替えられてしまう。矢ヶ﨑克馬氏(2/2)


◆2011年8月1日出演分
(作業員の限度値を上げたのは)労働者の命を軽視する非常にやってはならない決め方―矢ヶ﨑克馬氏(1/2)

外部被曝的にガンマ線で捉えた線量を600倍すると内部被曝の酷さがわかる―矢ヶ﨑克馬氏(2/2)

◆2012年4月16日出演分
甲状腺に溜まるのはヨウ素だけでなくセシウムなども溜まり、嚢胞やしこりの原因となる―矢ヶ﨑克馬氏(1/2)

市民の皆さんは100ベクレルで大丈夫だとか、50ベクレルまで大丈夫だとか、そういう考え方を絶対しないでいただきたいというのは、私、切に訴えます―矢ヶ﨑克馬氏(2/2)


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