2013年4月13日
ラジオフォーラムのゲストおしどりさんが中心となって話をするコーナー、はなしのたねの書き起こしをしました!!
(書き起こしここから) 00:30:25
今西
ラジオフォーラム。今日はジャーナリストの今西憲之がお送りしています。まいどです。そして、本日のゲストは吉本芸人の漫才コンビ、おしどりからマコさんとケンさんをお呼びしています
おしどりマコ:
よろしくおねがいしまーす
おしどりけん:
よろしくお願いします
今西:
えー、アコーディオンと針金の漫才ということなんですけれども、これをちょっとリスナーの方にわかりやすく、ケンさん。説明してもらえませんか
おしどりケン:
わかりやすく、わかりました。マコちゃんがアコーディオンを持っていて、ボクが針金を持ってるんですね。それで、ボクはネタの中で針金をいろんな形に曲げて、ボケます
おしどりマコ:
何を言うねん
今西:
いやいや。存在がボケてるねん
おしどりマコ:
すいません、わかりにくくて
おしどりケン:
マコちゃん、言うて
おしどりマコ:
この話は終わっとこ
今西:
それでね、先程もマコさんの方から話があったのですけれども、鳥取大学医学部にいらっしゃって、多少放射線ですとかそういうことも勉強しておられた。原発事故でも、やはりそういうところがすごく気になられた
おしどりマコ:
気になりました
今西:
ということですわね。それで、今良く取材されているテーマというのが、福島第一原発の事故と福島の子どもたち、放射能がどんな影響をね、福島の子どもたちに及ぼすんかいなと
おしどりマコ:
はい。汚染は福島だけではないので、茨城とか千葉とか宮城とか岩手とか栃木とか群馬も、汚染地域の方々もいらっしゃると思ってます
今西:
そうなんですか。実はみんな汚染されているのは福島の中だけやと思うとるんですわ
おしどりマコ:
そうなんですよ
おしどりケン:
はい
今西:
よくね、福島の子どもさんについては、例えば放射線量の測定器とか持ったりしてですね、こうケアをされておられると思うんですけどね、実際それ以外の汚染地域の子どもさんのケアっていうのはされてへんわけですか
おしどりマコ:
されてないですねー。で、されてないので、福島県は県が主導してやってるんですね。で、他県は県として動いていないので、汚染されている市町村が独自で動いているところもたまにあるんですよ。自治体独自で大学の研究室や民間の研究所に依頼して、土壌や子どもの尿を放射性物質が含まれていないかどうか検査に出しているところもあります。でも、残念ながらその情報がなかなか公開されていないというのが現状です
今西:
なるほど、それをきちんと情報公開しないと、どういうところにケアをすればいいのか、気をつければいいのか、どういう対策を取ればいいのかようわからんですよねー
おしどりマコ:
そうですね
今西:
なかなかねー、そのへんはねー。で、実際にその言うですね、子どもたちのですね、健康問題をですね、取材されてて今一番危惧されているっていうのはどういうような点でしょうか
おしどりマコ:
わー、難しい。いっぱいあるんですけどね。でも、まず、さっき今西さんがおっしゃっていたガラスバッジの件なんですけど
今西:
放射線量を測定する機械ですよね
おしどりマコ:
はい。あの、一人ずつ着けて、着けていて、身に着けていて、何日間でどれくらい被曝していたかという積算線量という言い方するんですけど、それを出すバッジを着けておく件なんですけど、福島県内の子どもたちが、もう全員きちんとガラスバッジを着けていて、きちんと測定しているかと言ったら全くそういうわけでもなくて
今西:
え?違うの?
おしどりマコ:
違います違います
今西:
確かね、何か政府で予算ついたとか
おしどりマコ:
そうなんですよ
おしどりケン:
予算はついた
おしどりマコ:
文科省が予算をつけただけで、そのちゃんと運用しているかどうかていうのは全く違うんですよ。自治体によって、教育長とか、そこの村長なり市長なりが着けますと判断しなければ、ガラスバッジは着けていないので、例えば、ガラスなどで子どもがコケたら割れて危ないからガラスバッジを着けないだとか、であの、子どもが放射線のことを気にしながら遊ぶのはかわいそうだっていうので着けさせないとか、各市町村でいろんな判断をして、着けているところのほうが少ないです
今西:
あーなるほどね。放射線のことはやっぱり見えないんで、よりですね、客観的なものでですね、きちんと計測して、気をつけて行かないのに、とダメなんですけれども、よくがんばろう福島という言葉があるじゃないですか、大切なことなんですよ。けれども、何かこう、精神論で、頑張れば放射能に打ち勝てるみたいなですね、ことをおっしゃられる方が居らっしゃるんですけども
おしどりマコ:
はい。負けますよ
今西:
どんなにね、空手やら相撲やら柔道が強くても、放射能には勝てんのよね
おしどりケン:
そうですよね
おしどりマコ:
勝てないですね
おしどりケン:
絶対測定とかして、ちゃんと確実な数字とかを残していくべきだと思いますよ、ボクは
おしどりマコ:
お!いいことを~
おしどりケン:
だから、がんばろう測定、ですよ
おしどりマコ:
それは本当にそう
今西:
実際に今取材をしている中でですね、やはり鳥取大学にいた経験というのはすごく役立ちますか
おしどりマコ:
あー、そうですね、役立ちますね。本当に事故直後に言われていたレントゲン1回分の被曝線量だから大丈夫とか、東京とニューヨーク間の航空機に乗ってる時の被曝線量だから大丈夫とか、もうそういう、リスクの比較のものさしが全部矛盾しているっていうのは、大学に習っていた時の知識を思い起こして、わーすごいウソばっかり言ってると思ってビックリしました。なんだこりゃ、誰が言っているんだと思って
今西:
へー、そういうところは思わず突っ込んだりしたくなりますか
おしどりマコ:
しますね。レントゲンで受ける医療被曝も、日本が一番高いんじゃないかと言われているくらい、すごく問題になっていて、レントゲン手帳というのを持って、歯医者さんとか整形外科とか、健康診断で受けるレントゲンで受ける被曝線量を年間きちんと自分で把握していこうというのが、事故前からとっくに日本であるんですよ。放射線技師協会でレントゲン手帳を配っていて、きちんとみんなで管理していこうととっくになってたんです
http://www.jart.jp/activity/roentgen_note.html |
今西:
はあ、僕体丈夫やさかいあんまりレントゲン受けたことはないんやけども、そんな手帳あんの初めて聞いたね
おしどりマコ:
はい。だから、そうやってレントゲン手帳を持ちましょうってなってるのに、生きてるだけでレントゲンを1回分の線量ですから大丈夫ですって、え?何の話?と思いましたよ
今西:
そうよね、例えばね、ケンちゃんみたいに全然しゃべれへん人なんかはね、レントゲン何回受けました、えーって考えてる間に、その手帳があったらこれだけですとわかるのに
おしどりケン:
そうですね。すごい便利なものですよね
おしどりマコ:
そうですそうです
おしどりケン:
本当にね
今西:
答えが出る前にあるやんか
おしどり:
はい
おしどりケン:
そうですね
今西:
10分待ってもね、30分経ってもあんた答え出ないんやから。今日は頑張ってしゃべってるよね
おしどりケン:
今日は頑張ってますよ~
今西:
本当にね
おしどりマコ:
もっと頑張って~
おしどりケン:
もっと頑張ります
今西:
ほんまにね。だから、なかなかそういう、例えばレントゲン手帳だとか、いろんなシーンで被曝というのは受ける可能性があるのに、やっぱり日本の場合、そこのケアがなかなかされてない。これどうして何でしょうね
おしどりマコ:
何て言うか、医療被曝についてはすごく言いにくいんですけれども、やはりお金儲けをしたいお医者さんもいらっしゃるということですかね。本当は必要のない医療被曝があるんじゃないかと言われてますね。その新しく病院に受診をして、うちの病院ではレントゲンは撮ってないから撮っておきましょうかみたいな、レントゲンの撮り方がダメなんじゃないかと言われております
今西:
あー、なるほど。まぁ、最初に来られたから、まぁとりあえず1回撮っときましょう
おしどりマコ:
そうですね
今西:
なんか、気休めみたいな
おしどりマコ:
はい。(聞き取れず)ホントはどこの病院で撮っても、それがインターネットの世界ですからね、どこで撮っても共通にみんながちゃんと共有できるようになってたら、そんなあちこちで撮る必要はありませんからね
今西:
そうですよね。逆にその辺をこう考えていくとですね、やっぱり、今福島の子どもたち、それから福島から避難している子どもたち、何かのですね、そういうデータ、情報ですよね、さっきのガラスバッジも含めてですけど、いろんな数値が出ているわけですよね、甲状腺に関するものとかですね、そういうのもきちんと情報公開をして、データ化して、そういう子どもさんたちもね、将来どこへ引っ越してどういう仕事されるとかやっぱりいろいろ将来的にはね分散していくので、きちんとデータベース化しないと行けないなと思うんですが、そういう発想とか動きとかあるんでしょうか
おしどりマコ:
ないですね。それで、データベース化の動きは一応あるんですけれども、どこまで公開するのか誰に見せるのかと言う議論は密室で行われているので、ほとんど進んでもいないし、どう決定されるのかもわからないということと、データベース化も大切なんですけど、自分のデータを自分で保管するということが行われていないので、だから、福島県で子どもたちが甲状腺の検査をエコー何かを影がないかを超音波検査を受けたとして、帰ってくる結果が文章一枚なんですね。何もありませんでしたとか少し何かがありましたというだけで、甲状腺エコーを受けた画像がほしいとか、普通の通常の診療で受けていただくような画像のデータがいただけなってるのが問題だと思います
今西:
自分の検査結果の数値がわからへんの
おしどりマコ:
わからないんです。情報開示請求をしないと詳しい情報は帰ってこないんです
今西:
そこまでせんと教えてくれへんわけや
おしどりマコ:
はい
今西:
冷たいな~
おしどりマコ:
はい。これを聞くとその、福島県でやっている子どもたちの甲状腺エコー検査は、医療ではなくて調査だから、患者のデータという扱いではないそうです
今西:
はーやっぱり、いろいろ方便というかね、言葉で、うーん、言葉が適切かどうかわかんないけれども、曖昧に、悪く言えばごまかすという気がするな―。それでもって、今実際、先ほど甲状腺の話が出ましたけれども、もう甲状腺でかなりですね、悪い数値が出てるとかですね、というような話がでたりするようなこともあるのですが、その辺りについてはいかがですか
おしどりマコ:
はい。あの、2月にあった第10回の福島県の県民管理調査検討委員会というところで、平成23年度の子どもの甲状腺エコー検査で10人の子どもが悪性もしくは悪性の疑い、で、3人が悪性で、残りの7人もかなり悪性の可能性は高いんですけど、今後手術をしていって、その後の確定診断ということで、10人はもう手術をするということは決まってるんですね
今西:
そうなんですか
おしどりマコ:
はい。で、それで私その、3人手術した方の中で、何人かとっても個人的に知っておりまして、原発事故以降、割と比較的線量の高い所にずっと住み続けていたご家族なんですね。なので、その検討委員会に対して、異常があった子どもたちの、住んでいる地域はプライバシーの関係で公表できないというので、被曝線量を公表してくれないかと言ったんですよ。そうすると検討委員会は、10人の悪性もしくは悪性の疑いがある子どもの被ばく線量は把握しているが公表しないと回答されました
今西:
はーそうなんですか。一番基礎になるのは情報公開なんやけれども、それがなされへん
おしどりマコ:
そうなんです。で、その10人の子どもが被曝線量が少なかったりもうとても高かったり、バラバラなのであれば被曝との因果関係が考えられないということになるかもしれませんけど、被曝線量が公表されないまま関係ない関係ないということになるので、ちょっとそれが不思議だなと思ってます
今西:
そうですよね。先程も出たのですが、東京電力が一番の問題点というのは情報公開をきちんとしないというところですよね。やっぱり、子どもさんの健康問題についてもやはりその情報公開ということですよねー、んーなるほど、わかりました。以上、はなしのたねでした。
(書き起こしここまで) 00:42:17
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