スポンサードリンク

過去記事です。

広瀬隆氏講演会(9月2日)文京区民センターにて。

9月2日に行われた、「終焉に向かう原子力」主催の広瀬隆氏講演会のまとめを以下に書いていきます!!








1.電力は足りているという事実

3月11日の原発事故を受けて、電力会社はこれまで電力不足を訴えてきました。マスコミ・テレビ・新聞・ラジオ。各媒体から、「電力が足りません」と毎日のように聞こえてきました。それをもっと私たちの目に見える形で示したのが輪番停電。強制的に電気が止められ、交通事故で人がなくなり病院でも治療続行不能によって人が亡くなった、あの施策です。本当に電力は足りないのでしょうか?

 実は、あれは電力会社・政府・マスコミ・学者みんなが力を合わせて作った大ウソ。発電能力の分母は5620万キロワットあるはずが、日々その数字が違っているというのも疑問です。みんな毎日チェックしてみてください(東電管内)。
ちなみに、以下をご覧ください。

原子力発電所現在の発電量 1043万キロワット(12基)

企業が持つ自家発電量   6036.8万キロワット(資源エネルギー庁発表)

原発がなくても企業は発電する力をたくさん持っています。送電線を開放すればまったく問題ないのです。ちなみに、大企業が自家発電能力を持っているのは電力コストが高いからにほかなりません。電力コストが高いなら、自分たちで発電してしまえというのが大企業の発想です。


電力分布.jpg



 上の表は、各発電所の発電量とピーク時の電力使用量が載っている表です。一目瞭然。一番上が原子力発電所になってますが、最大電力使用量がそこまで達していないのです。今年の夏はどうでしたか?電力不足はありましたか?以下に東京電力の新社長西澤さんの発言を載せておきます。






 今、世界の発電の主力は火力です。石炭と天然ガス、石油。日本でも同じですが、石油については重油を消化するためだけに使用しているようです。さらに、火力は最近発電効率がものすごく高いものが現われました。天然ガスのタービンで、ガスコンバインドと呼ばれるものです。火力発電所は数カ月で設置でき、さらにこのガスコンバインドは、石炭の発電所でもタービンをとりかえることで使用することができる素晴らしいものです。この話をすると、資源が枯渇するとか輸入でコストがかかると言う人がいます。しかし、天然ガスの埋蔵量は、少なく見積もってもあと500年はあります。しかも、日本にも天然ガスが100年分眠っていると言われています。まだ、技術が追い付いていないですが、それがあれば、資源を海外に頼ることなく発電できてしまいます。

原発はクリーンだといわれてきました。しかし、発電にこぎつけるまでの作業で石油を使っていること、使用済みの核燃料の処理が決まっていないことなどを考えると、まったくクリーンではないのです。おおっぴらには報道されていませんが、被曝して亡くなられている方もたくさんいます。



次世代エネルギーは必要だけど、まだまだ安定して発電するには時間がかかる。資源が豊富で効率のいい火力を中心に電力を安定的に供給できるので、次世代エネルギーの技術進歩を待ちましょう。


補足 -CO2温暖化についてー

CO2温暖化には騙されないでください。2009年気象庁のデータによると2000年前後から気温は下がっているのがわかります。温暖化ではなく寒冷化しているとのことです。ちなみに、昨年夏の酷暑は偏西風の蛇行によるものと発表されています(東京新聞、朝日新聞)。




気温.gif




2.東日本大震災による福島第1原発の事故

これが一番厄介な問題です。

まずはおさらい。原発事故は津波ではなく地震で起きたということです。福島第1原発はおよそ500ガルで壊れました。近年の地震は規模が大きくなっていて、新潟県中越地震は約2500ガル(これもギリギリのところで危機は免れています)、2008年岩手県内陸地震約4000ガルです。これを見れば、原発の恐ろしさが分かってくると思います。わずか500ガルで重大な事故を起こした原発。どの原発も耐震基準は一緒なので、全国の原発がちょっと大きな地震で壊れてしまうことがわかります。
http://www.taisin-net.com/library/faq/b0da0e0000007gyu.html(ガルについて)

 これも報道されていませんが、実は福島第1だけではなく他の原発も危なかった。それは、福島第2、東海第2、女川、東通、六ヶ所村。これらも地震で大被害を受けたが、ギリギリのところで電源が残っていて助かっていたのです。福島第1は電源が喪失してダメでした。この中でも特に六ヶ所村に被害が出ていたら、地球壊滅の危機だったでしょう。


 現在、放射能は1日2400000000ベクレル放出されている。あえて、0表記にしました。24億です。行程表通りに進んでいるとか言っているが、実際は全く見通しが立っていない。なぜならば、格納容器内の様子が確認できないからです。メルトダウンと言っていたけど、燃料がどこにどのような形で存在しているかがわからない状態で放水を続けているのです。ですので、燃料棒の冷却は困難をきわめています。京都大学原子炉研究所助教小出裕章先生は、燃料棒は塊となり容器を突き抜けて地下まで突き抜けているとデータから読みとりました(メルトスルー)。そうなると水での冷却は不可能になります。

放射能の核種。テレビではセシウムセシウムばかり言っていますが、そのなかで人間の骨に甚大な影響を与えるストロンチウム、地球上最悪の毒物であるプルトニウムも放出されています。プルトニウムは飲んでも大丈夫だと言った殺人罪に近い東大や長崎大の先生がいましたが、飲んではいけません。くりかえしいいますが、放射能は1日24億ベクレル放出されています。




雲隠れした「プルトニウムは飲んでも安心」の大橋弘忠

平成17年12月25日

佐賀県主催プルサーマル公開討論会

「玄海原子力発電所3号機プルサーマル計画の安全性について」

唐津ロイヤルホテル







◆福島県民の話◆

福島県ではさきごろ、「健康管理調査検討委員会」が立ち上がりました。しかし、問題はそこの座長に就任した山下俊一教授という方。この方は、この次に福島県立医科大学の副学長に就任しております。この山下俊一という方は、年間100ミリシーベルト被ばくしても大丈夫と訴えています。そのためミスター100ミリシーベルトと言われています。しかし、この方をよく調べると原発推進派の方であることがわかります。

さて、この方が「健康管理調査検討委員会」と福島県立医科大学の副学長になったこと。これは偶然でしょうか? いやいや。意図的です。この構図ができたことにより、県民の方に健康の不安が出て福島県立医大に通院しても、「現在の体調は放射能とは関連がありません」で終わるでしょう。

※広瀬隆さんはこのことを「棄民」と表現していました。

ちなみに。日本は3月11日以降、一般の方が20ミリシーベルト(以前は1ミリシーベルト)、原発関連で働いている方は250ミリシーベルトになっております(以前は20ミリシーベルト)。3月11日以降日本人は急に頑丈になった模様。しかし、過去原発労働者の方で、およそ70ミリシーベルトの放射能を被曝した人を労災認定しています。低い方でも40ミリシーベルトで労災がおりております。これをみれば、100ミリシーベルトの恐ろしさが分かるかと思います。













◆マスコミが報じていないもしくはすりかえている報道例◆

●報じてない例

・7月2日午後、フランスのトリカスタン原子力発電所で火災事故が起きている。しかし、日本のメディアは一切報じなかった。ボクが知ったのは海外メディアでした。なので、続報も手に入らずです。

・日本国内でも原発は大なり小なり結構な数の事故を起こしている。大きく発表されることはありません。



●すりかえ

・「ドイツはフランスの原発で発電した電気を輸入している」と報道している。しかし実際は、ドイツはフランスへ電力を輸出してます。

・電力不足が心配だから海外に工場を建てる→実際は電力コストが高いから海
外に移転せざるを得ないのです。

・原発による電力供給は現在24%。マスコミは3分の1と言っている



これだけでも、マスコミがどれだけ情報を正しく伝えてないのかがわかります。多分今後も続いていきます。

※ボクはできるだけこのブログでそういったニュースの歪んでいる点を指摘していけたらと思っています。






□ここで一服

東芝や日立と言った原発製造会社が原子力安全・保安院に天上がり(あえてこの表現)している。検査を受ける会社の人が、検査するところの人になった。ということは、ドロボーと警察が一体化しているということです。



→「ホアンインゼンインアホ」←左から読んでも右から読んでも!?





3.放射能汚染状況(ここが一番重要!!!!!)

現在、福島第1原発からは1日24億ベクレルという大量の放射能が放出され続けています。もう、空間線量を図っても意味がないと広瀬さんは言いました。

まずは東京。放射能防護プロジェクトの調べで、東京都の平均の数値で1キロメートル四方あたり約30000ベクレルの放射能の存在が判明しました。チェルノブイリ事故の第4区分相当の汚染地域になってしまいました。関東の各地域も実は相当危険なのです。



ここに関東で目立った数値を表した場所を記します。

茨城県取手   約219700ベクレル

埼玉県三郷   約919100ベクレル

千葉県松戸   約455845ベクレル

東京都江東   約240045ベクレル

神奈川県横須賀 約145340ベクレル

福島県     約30000000ベクレル(3000万です)



チェルノブイリの時もそうですが、1キュリー以上は生活できないとされています。1キュリーは約37000ベクレルです。この数値の恐ろしさが分かるでしょうか?東京は平均で約30000ベクレルです。



★食事に関して★

食事には注意しましょう。産地偽装で難しいかもしれませんが、東北産の野菜はできるだけ避けてください。そんなの気にしていられないという方もいるかと思いますが、最低限でもキノコ類(特にしいたけ)と海産物は控えましょう。煮沸しても放射能は濃くなるばかりです。
ここ最近では、タケノコ、かんきつ類、ベリー類もかなり出ています。




広瀬隆さんが一番訴えていたポイント

勝手な解釈かもしれないですけど、みんなもっと考えて!!!

広瀬さんは講演中この言葉を繰り返し使っていました。それ故、私は広瀬さんが一番訴えたかったと思われるポイントにしました。

※ここからはボクの訴えです。原発の事故により、人の命が危機にひんしているというのにまだ原発を推進しようとする人たちがたくさんいる。また、電力が足りなくなるから、経済が悪くなるから、原発は必要と言う人さえいる。

でも、考えてみてください。「電力不足だから」という原発推進の理由ついては、資源エネルギー庁のデータをもとにした広瀬さんの講演記録からウソだということがわかります。「経済活動が停滞するから」という原発推進の理由も、おかしなロジックです。経済活動は、私たち人間が健康に生活できてはじめて必要とされるもののはずです。人間がいなければ、経済活動なんか成り立たない。そう考えると、経済活動の停滞を理由に原発を推進しようとする論理は、「経済活動の主体である人間は今後どうなってもかまわない、経済活動の手段であるカネ(客体)の集積さえ維持できればよい」という、まったくもって主体と客体との関係を倒錯させた、人命軽視の思想だといえないでしょうか? 現に、被災地域の除染や被災住民の健康管理は、いまだに民間(大学・良識ある研究者や医師・NPOやNGO)にまかせっきりなのです・・・!

3月11日に事故が起きてやっとボクは原発について考えるようになりました。それまではマスコミや政府の発表の通り原発は素晴らしいものだと思っていました。調べていくうちに、原子力マネーを取り巻く現実が少しずつわかってきました。放射能もまだ大丈夫では?という思い出もいました。しかし、今回の講演会を聞いてはじめて恐怖を感じ、現在も立ち直れずにいます。

そんなボクが遠野にボランティアに行き肌で感じたこと、みんなに伝えたいこと。一番大切なのは人の命・笑顔。それをないがしろにするのであれば、ボクは真っ向から立ち向かいます!

























訪問者数の多い記事