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過去記事です。

原爆による放射線の影響には2つあり、1つは瞬間的に起こった初期放射線、もう1つは核分裂により作り出されたたくさんの放射性の埃による内部被曝。矢ヶ﨑克馬氏(1/2)

2012年7月25日たね蒔きジャーナル矢ヶ﨑克馬氏出演部分の文字起こしです。

(後半はこちら)
(内部被曝で)一番危険度の高い遺伝子の切断、それから遺伝子が切断されただけでなくて、生物の修復作用があって、つなぎ間違ってしまって、遺伝子が組み替えられてしまう。矢ヶ﨑克馬氏(2/2)

原爆による放射線の影響には2つあり、1つは瞬間的に  起こった初期放射線、もう1つは核分裂により作り出されたたくさんの放射  性の埃による内部被曝。。矢ヶ﨑克馬氏(1/2)




(文字起こしここから)

水野:
ラジオニュースたね蒔きジャーナル今日の特集です。今日は内部被曝の恐怖と題して2回目の話を伺うんです。平野さん

平野:
はい

水野:
え、実はですね、今からお話を伺います矢ヶ﨑先生は先週水曜日に出演をしてくださいまして

平野:
あ、そうですか

水野:
その時ね、平野さんいらっしゃらなかったんですけども

平野:
はい

水野:
あのー、内部被曝がどういう風にして人体に影響を与えるかというのを物理学者の立場からそのメカニズムを教えて下さったんです。内部被曝が外部被曝以上に人の体にとって影響が大きいんだよっていうのはね、聞いてましたけど、それがどういうことになって体の中で悪さをするのかっていうのを

平野:
より深刻なんですかね

水野:
より深刻で、あの、より少量でもずっと同じ場所をたくさんの放射線でやっつけてくる、内部から。というようなお話を、メカニズムを教えて下さったんです。ただ、その日はですね、そこまで伺うだけで、時間が来てしまいまして、大変申し訳なかったんです。実はそこからのお話が非常に重要でして、実は内部被曝の恐怖というものは、ヒロシマ・ナガサキでも、我々は本当は学んでいたはずだった。学んでいたはずだったのに実はちゃんと知らされて来なかったんだというふうに矢ヶ﨑先生がおっしゃっていて、それは一体どういうことだったのか、そのお話を聞く前のところで終わってしまいました。今日はそこからぜひぜひ伺いたいと思います。あの、リスナーの方々からも、いやーこっからの続きが聞きたいよっていうたくさんのメール・FAXいただきました。ご紹介いたします。

琉球大学名誉教授矢ヶ﨑克馬先生とお電話がつながっております。矢ヶ﨑先生、こんばんは。

矢ヶ﨑:
こんばんは。

水野:
どうぞ、よろしくお願いします

平野:
こんばんは。毎日新聞の平野です

矢ヶ﨑:
あの、先週は失礼いたしました

水野:
こちらこそ大変失礼いたしました。わたくし、あのー、物理学の基本が全然わからないので、時間を取ってしまいまして、大変申し訳なかったです。ただ、あの、メカニズムのところはリスナーの皆さんも先週よくわかって下さったかと思います。今日はですね、ヒロシマ・ナガサキでも内部被曝は実際にあり、私たちは学ばなければいけないということが多くあったんだという、そこのお話から聞かせていただきたいと思います。

矢ヶ﨑:
はい、えーとですね、あの実は、えと、原爆が落とされた時にですね、人々が被爆者の方が放射線に打たれたんですが、その放射線に2つありまして、1つは核分裂が行われた上空から放射線がわーっと瞬間的に起こっていた。これを初期放射線といいますが、これが2キロメートル、爆心地から2キロメートル程度までは被曝しました。それで、もう1つはですね、この核分裂により作りだされたたくさんの放射性の埃がですね、だいたい原子雲が拡がった範囲で大変濃い状態がありまして、これにこの人々が内部被曝を中心に、広く被爆させられました。

水野:
あの、つまり、あれですか、キノコ雲って私たち言ってしまいますが、あの雲となって放射性物質が埃として大量にばら撒かれたということですか

矢ヶ﨑:
そうですね。あの、原子雲が、そこに雲があるということは、あのー、結論から言いますと、放射性の埃がそこにあって、バンバンと空気中の酸素や窒素がイオン化するという電離をさせまして、そこに水が随分、どんどん集まるもんですから、それで原子雲が形成されましてね、あの放射能の埃がある所に雲が発達していくというメカニズムになりました

水野:
で、それで多くの方が実は内部被曝もなさっていたわけですね

矢ヶ﨑:
はい。あの、典型的には黒い雨というような、あの、ことで、放射能の埃が降り注いできたわけですが、雨だけでなくて、あの、普通の埃としても大変濃い状態がこの原子雲の下で作りだされました。ところがですね、アメリカが、この核兵器で世界をコントロールしようという意図を原爆で、あの、原爆投下によって具体化し始めたということが言われておりますが、原爆の破壊力を見てですね、破壊力はうんと大きいけれども、放射性被曝で長期にわたって人を苦しめることはないという、そういう核兵器の虚像を仕立てあげようとしました。あの、内部被曝をあからさまにしてしまうと、自分の国の人も混乱、こんな恐ろしい兵器、自分たちの、この、地球に使うことは許されるのかというそういう反対運動が起こってしまうもんですから、そういう核戦略を仕立てたというふうに言われています

水野:
それはつまり、先生、あの、その、核兵器を原爆を使ったその瞬間に多くの人を殺戮してしまうけれども、それはその瞬間の破壊力であって、その後ずーっと多くの人を苦しめ続けるような形ではないと、そういうふうに言いたかったわけですか

矢ヶ﨑:
はい。実はその後の被害というものが、戦後68年経って今も人々をうんと苦しめていて

水野:
そうですね

矢ヶ﨑:
あの原爆投下の後もですね、えーこの、内部被曝でバタバタと人が亡くなっているということがね、世界の目に明らかにされかかったことが起こりました。それはですね、あの9月2日に、日本は東京湾内に来た戦艦ミズーリの上で、あの、降伏文書に調印したんですけれども、この時に欧米の記者がたくさん日本を訪れまして、その中でですね、2,3人の方がナガサキやヒロシマに潜入しましてね、被曝の状況を伝えております

水野:
はい

矢ヶ﨑:
その中身がですね、例えば、ロンドンデイリーエクスプレスの記者のバーチェットという人がですね、書いた記事が、ヒロシマでは史上始めて落とされた原子爆弾が街を破壊し、世界を驚愕させてから30日が経過して今、現在でも住民の死亡者が増加しつつ、し続けている。怪我をしていない人々が、原子の伝染病としか表現しようがない病気でバタバタと<倒れていくと、いうような表現をしたりですね

水野:
ええ、今のすいません。怪我をしていない人々が、原子の伝染病とも言うしかないような状況でバタバタ倒れているというリポートを外国人記者がしたんですね

矢ヶ﨑:
ええ、あのー、ロンドンデイリーエクスプレスに流しました。それで、ニューヨーク・タイムズもですね、ウォーレンスという記者が、あの、人々が今も1日100人の割合で死んでいる

水野:
えー

矢ヶ﨑:
という、あの、レポートを書いたんですけれどもね、これは聞いて、この、マンハッタン計画で情報省を担当していたバーチェットという人がですね、あ、ごめんなさい。あの、ファーゼンという方がですね、大急ぎで東京にやってきて、9月6日に、死ぬべき人は全部死んでしまって、9月上旬において、原爆放射能で苦しんでいる人は誰も居ないという記者会見をして、その後ですね、アメリカが占領という立場を利用して、原爆のデータを一切秘密管理して、例えば、ABCC、この、原爆傷害研究所なんかの機関を、広島・長崎に作って、この、被爆者のサンプルは徴収、徹底して取るけれども、治療は一切行わないと言う…

水野:
調査はしたけれども、治療は行わないっていうことですか

矢ヶ﨑:
ええ。そういう非人道的で、今も非難を浴びているそういう調査をしたりいたしましたけれども、このデータを一切秘密管理するという中でですね、放射能の埃がなかったことにしてしまって、それで、もうその、放射能の埃がないということが、内部被曝をしていないということにつながるもんですから、被爆者の実態調査から内部被曝をしたという批評、あのファクターを一切削除してしまって、それで、終戦を迎えるわけなんですけれども、この埃を、放射能の埃がなくなってしまったということは、非常に単純なことなんですけれども

水野:
はい

矢ヶ﨑:
広島・長崎を襲った枕崎台風の後で、測定に入らして、大雨や大洪水で洗い流された時の、この、放射線量を測定させまして

水野:
んー

矢ヶ﨑:
それで、これしかはじめから無かったんだというそういう、あの、科学操作をさせました

水野:
つまりあの、広島ではですね、原爆が投下されて42日後に枕崎台風という台風がやってきて、そして、また変な嵐で、放射能の埃がもう観測できないように、ある意味、洗い流されたわけですか

矢ヶ﨑:
ええ

(後半に続く)
(内部被曝で)一番危険度の高い遺伝子の切断、それから遺伝子が切断されただけでなくて、生物の修復作用があって、つなぎ間違ってしまって、遺伝子が組み替えられてしまう。矢ヶ﨑克馬氏(2/2)

隠された被曝  小出裕章 矢ヶ崎克馬 3・11原発事故を語る (書きおろし・内部被曝の危険(矢ヶ崎克馬))  内部被曝 (岩波ブックレット)  
ひろがる内部被曝 Q&Aプラス最新解説

たね蒔きジャーナル
矢ヶ﨑克馬氏出演分


◆2011年7月20日出演分
セシウムはベータ線を出してバリウムに変わって、バリウムはガンマ線を出す。2本の放射線を出します。矢ヶ﨑克馬氏(1/2)

内部被曝により変成された遺伝子の恐ろしさ。1つは晩発性のがん、もう1つは子どもや孫に伝わること。矢ヶ﨑克馬氏(2/2)


◆2011年7月25日出演分
原爆による放射線の影響には2つあり、1つは瞬間的に起こった初期放射線、もう1つは核分裂により作り出されたたくさんの放射性の埃による内部被曝。。矢ヶ﨑克馬氏(1/2)

(内部被曝で)一番危険度の高い遺伝子の切断、それから遺伝子が切断されただけでなく、生物の修復作用があって、つなぎ間違ってしまって、遺伝子が組み替えられてしまう。矢ヶ﨑克馬氏(2/2)


◆2011年8月1日出演分
(作業員の限度値を上げたのは)労働者の命を軽視する非常にやってはならない決め方―矢ヶ﨑克馬氏(1/2)

外部被曝的にガンマ線で捉えた線量を600倍すると内部被曝の酷さがわかる―矢ヶ﨑克馬氏(2/2)

◆2012年4月16日出演分
甲状腺に溜まるのはヨウ素だけでなくセシウムなども溜まり、嚢胞やしこりの原因となる―矢ヶ﨑克馬氏(1/2)

市民の皆さんは100ベクレルで大丈夫だとか、50ベクレルまで大丈夫だとか、そういう考え方を絶対しないでいただきたいというのは、私、切に訴えます―矢ヶ﨑克馬氏(2/2)


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