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過去記事です。

尿検査を意図的に議論から外し、ホールボディカウンターでのみ内部被曝を検査する体制に、琉球大学名誉教授矢ヶ﨑克馬氏が言及

ホールボディカウンター(WBC)はベータ線を計測できないことについても調べました。


東日本大震災:福島第1原発事故 健康調査検討委、内部被ばく議論を当初削除 矢ケ崎克馬・琉球大名誉教授の話
2012年11月20日 毎日新聞


◇尿検査除外が本音か−−矢ケ崎克馬・琉球大名誉教授(物性物理学)の話

一般的なWBCは放射性物質を検出できる最低値(検出限界)が尿検査よりも50〜60倍高く、「不検出」になるケースが多い。将来的に健康被害が生じても、尿検査を実施していなければ内部被ばくの記録がなく、被害者の切り捨てにつながりかねない。県が尿検査を巡る議論を除いていたのは被害を低く評価するため尿検査を見送りたい本音を見せたくなかったからではないか。


http://www.city.minamisoma.lg.jp/shinsai2/kensa/hibakukenshinkeka2.jsp

南相馬市立総合病院のホールボデイカウンターの検出限界
Cs134 220Bq/body
Cs137 が250Bq/body

高いです。単位が/bodyなので、体重で割ります。すると、Bq/kgになります。

さらに、ホールボディカウンターには決定的な問題があります。
まずは福島民報の記事をどうぞ。

放射線 放射性物質 Q&A 体内のストロンチウム測定できない大丈夫か
2012/11/04 11:13 福島民報


ホールボディーカウンターは体内の放射性物質の濃度を測定し、それを基に内部被ばく線量を推定する機器です。ホールボディーカウンターは、体を透過し、体外に出てくる放射線の量を測定します。ですので、透過力が低いベータ線を出す放射性物質があっても体を透過できず、測定もできません。

ガンマ線やベータ線を出す放射性セシウムと違い、放射性ストロンチウムはベータ線のみを出すため、ホールボディーカウンターによって内部被ばくについて測定することができないのです。



県放射線健康リスク管理アドバイザー・長崎大大学院教授(放射線医療科学専攻) 高村昇さん

赤文字は非常に重要。
ホールボディカンターはベータ線の測定ができないことを断言しています。ということは、ストロンチウム90の崩壊系列は、

ストロンチウム90(β崩壊)⇒イットリウム90(β崩壊)⇒ジルコニウム90(安定)

ということになり、安定するまでベータ線しか出さないので、県放射線健康リスク管理アドバイザー・長崎大大学院教授(放射線医療科学専攻)の高村さんの意見をいただけば、ストロンチウム90はホールボディカウンターでは計測できないことになります。

では、セシウムはどうでしょうか。

セシウム137(β崩壊)⇒バリウム137m(γ崩壊)⇒バリウム137(安定)
セシウム137(β崩壊)⇒バリウム137(安定)

セシウム137の94.6%が上段のようにβ崩壊した後、バリウム137mとなり、さらにγ崩壊してバリウムになり安定します。残り、5.3%がβ崩壊した後、バリウムになり安定します。ということは、セシウムもホールボディカウンターでは計測できないということです。正確には放射性バリウムから出されるガンマ線ということになります。


矢ヶ﨑克馬先生はそのことを指摘しています。

では、尿放射性物質検査はどうなのか。
http://www.isotope-test.com/flow/test_fee01.html
こちらではストロンチウムも行うことができます。

さて、こちらのサイトでは尿放射性物質検査の結果をまとめたサイトがあります。
http://www.keitousagi.com/
NDの方も多いけど、数値が出ている子も多くいます。
だけど、それほど数値が大きくないと思われるかもしれません。

尿中にセシウムが1Bq/kgが検出された意味―矢ヶ崎克馬氏メモ

どれだけ内部被曝をしているのか。

ホールボディカウンターでは測れないベータ線核種を検査できる尿放射性物質検査の方が格段に目安になることでしょう。ただ、確実な数値を出せないところが厳しいですが、自分や子どもがどれだけ被曝しているのか。それを知る目安となります。




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