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過去記事です。

外部被曝的にガンマ線で捉えた線量を600倍すると内部被曝の酷さがわかる―矢ヶ﨑克馬氏(2/2)

2012年8月1日たね蒔きジャーナル矢ヶ﨑克馬氏出演部分の文字起こしです。
(前半はコチラ)
(作業員の限度値を上げたのは)労働者の命を軽視する非常にやってはならない決め方―矢ヶ﨑克馬氏(1/2)

外部被曝的にガンマ線で捉えた線量を600倍すると内部被曝の酷さがわかる―矢ヶ﨑克馬氏(2/2)




(文字起こしここから)


水野:
これあの、このとき内部被曝がどれだけかというのはすぐに測れるもんなんですか

矢ヶ﨑:
それがですね、あの、当然のことだと思うんですが、作業員の方はマスクをされて、あの、作業をされていたに違いないと思うんですが、もしですね、そういう労働条件がさえ守られずに、あの、普通のスタイルで作業にあたっているとするならば、これは電力会社の責任というのはものすごく大きな過失を行なっていると思うんですけど

水野:
どういった状況で作業員の方が作業してらしたかということも勿論これは検証しないければいけないということになるんでしょう。

それから、リスナーの方ですですね、こういうご質問が来ておりまして、もし答えて頂けるんだったらおねがいしたいんですが、これはたぬきわんわんさんという神戸市の方のご質問なんですが、今お伝えしましたように、10シーベルト以上の放射線が測定されたということであれば、もしかしたら、福島第一原発から事故の当初とおんなじ位の放射能がまた出ているなんて言う恐れはないんでしょうか、というふうに聞いていらっしゃるんです。(聞き取れず)どうでしょう

矢ヶ﨑:
あの、それは、私が最初に懸念として申し上げたのは、その方の意見と同じ懸念でございます

水野:
はー。じゃこれを、あの、一刻も早くちゃんと検証しなければいけませんですね。お近くの方たちもいらっしゃるわけですからね

矢ヶ﨑:
ええ。あのこの原子炉の事態が、メルトダウンとメルトスルーをしているということは、もう明らかになっておりますが、この放射性物質の塊がいつ再臨界に達するかというようなそういうこと事態が、私らがわからない推測できない状態で、あの、まだあの管理がきちっとできていない状態ですのでね、改めて再臨界に達して、また活動し始めるというというようなことであれば、やはり重大な危険事態がさらに展開する恐れさえあるという、そういうところは真っ先に、あの、一番懸念してるところなんですけれども

水野:
そうですね。ありがとうございます。こうした事態、これ以上の情報が今ございませんし、あのどういうことなのかという事実はまだわからない、まだまだわからないことが多いんでしょうけれども、こうした時にまずは最悪の事態を考えた上で、いろんなことをやらなければいけないということを私たちは事故以来学んで参りました。じゃ、あの、また違う件について伺ってよろしいですか。平野さんもいろいろご質問なさりたいことがおありなんですが

平野:
よろしくお願いします。先生、あの、ホールボディカウンターのですね、あの、能力なんですけど、なかなか全てを計測できないということなんですけど、今のお話の作業員の方の健康管理というのはですね、どう努めたらいいんですか。あの、これ、なかなか測れなかれ、無かったらですね、自分の作業量との関係でですね、どこまでやったらいいかってわからないと思うんですよね

矢ヶ﨑:
ええ。あの、ホールボディカウンターというのは、あの、人の体の中から出てくるガンマ線を捉えて、内部被曝の様子をキャッチするそういう装置なんですが、出てきて測定できるのはガンマ線だけで、アルファ線やベータ線体の中で発射されていても、体の中にすべてエネルギーを費やして分子を切断してしまって、体の外には出て来ません。ですから、ホールボディカウンターで測定される線量の遥かに高い被曝が体の中で起こってる、そういうことを承知しなければいけません。それで、あの、さらに、内部被曝という場合にはですね、ホールボディカウンターでいう何シーベルトというようなそういう測定値は、全身の体重で測定されたエネルギーを、放射線のエネルギーを割るというようなそういう概念での

平野:
(聞き取れず)

水野:
ええ

矢ヶ﨑:
被曝線量を測っていますけれども、内部被曝の場合はベータ線アルファ線なんか、非常に短い到達距離の中で全エネルギーを費やすもんですからね、局部的には大変高い被曝線量に集中されるところもたくさんあって、それで、その効果というのは、例えば、ヨーロッパ放射線リスク委員会がチェルノブイリの事故の結果、外部被曝的にガンマ線で捉えた線量を600倍すると内部被曝の酷さがわかるという、そういうことを研究的に得られた数値として発表しております。ですから、この内部被曝のひどさというのは国際放射線防護委員会では一切見ていないファクターでありまして、あの、逆に内部被曝は外部被曝の数%だなんて言う評価をしていますが、それは全く事実は異なっておりまして、内部被曝のほうが遥かに桁違いで酷いということは、私はいろいろ数値的に計算しても出てくる、非常に怖いものであるというともという怖さを伝えてないというのは日本の現状であります

平野:
んー、先生あのそれとですね、福島の子どもたちのことが一番心配なんですけれども、作業員以外ではですね、でーあの、疎開する人もだいぶ出てますけども、先生は、あの、毎日新聞の今日の夕刊ですかね、現実的な対策として洗髪の時に髪の毛をとっておくことをすすめますというふうにお答えになってるんですけども、これはどういう意図なんでしょうか。将来もし万が一、がんが発生、その子にすれば、それが何か証明するものになりうるという意味ですか

矢ヶ﨑:
ええ。あの、髪の毛にはですね、あの、放射性物質も入り込むということがすでに諸外国の経験的な事実として確認されております。ですから、長い髪の先をとるんではなしに、紙から出ているすぐのところの、とこに、そういう部分での髪を取っておく必要がある

水野:
頭皮に近い部分を残しておく

矢ヶ﨑:
そうですね。それでね、あの、がん等にかかった時、この何によってがんになったかということに関しては、特定することができないんですね。だもんですから、国家的にこういう福島の原子炉による発がんであることを国が補償しない場合にですね、もし、裁判というような手続きになった時には、こういう被曝してるんだという証拠が髪の毛に残っておりますので、それで

水野:
はい。これを残しておくほうがいいというのが矢ヶ﨑先生のアドバイスといいますか、お考えでいらっしゃいますよね。

矢ヶ﨑:
そうですね

水野:
矢ヶ﨑先生、お時間が来てしまいました。えー、また、色々お話を伺わせていただきたいと思います。今日はどうもありがとうございました

平野:
どうもありがとうございました

矢ヶ﨑:
はい。どうもありがとうございました

水野:
琉球大学名誉教授矢ヶ﨑克馬先生でした


(文字起こしここまで)

(前半はコチラ)
(作業員の限度値を上げたのは)労働者の命を軽視する非常にやってはならない決め方―矢ヶ﨑克馬氏(1/2)


たね蒔きジャーナル
矢ヶ﨑克馬氏出演分


◆2011年7月20日出演分
セシウムはベータ線を出してバリウムに変わって、バリウムはガンマ線を出す。2本の放射線を出します。矢ヶ﨑克馬氏(1/2)

内部被曝により変成された遺伝子の恐ろしさ。1つは晩発性のがん、もう1つは子どもや孫に伝わること。矢ヶ﨑克馬氏(2/2)


◆2011年7月25日出演分
原爆による放射線の影響には2つあり、1つは瞬間的に起こった初期放射線、もう1つは核分裂により作り出されたたくさんの放射性の埃による内部被曝。。矢ヶ﨑克馬氏(1/2)

(内部被曝で)一番危険度の高い遺伝子の切断、それから遺伝子が切断されただけでなく、生物の修復作用があって、つなぎ間違ってしまって、遺伝子が組み替えられてしまう。矢ヶ﨑克馬氏(2/2)


◆2011年8月1日出演分
(作業員の限度値を上げたのは)労働者の命を軽視する非常にやってはならない決め方―矢ヶ﨑克馬氏(1/2)

外部被曝的にガンマ線で捉えた線量を600倍すると内部被曝の酷さがわかる―矢ヶ﨑克馬氏(2/2)

◆2012年4月16日出演分
甲状腺に溜まるのはヨウ素だけでなくセシウムなども溜まり、嚢胞やしこりの原因となる―矢ヶ﨑克馬氏(1/2)

市民の皆さんは100ベクレルで大丈夫だとか、50ベクレルまで大丈夫だとか、そういう考え方を絶対しないでいただきたいというのは、私、切に訴えます―矢ヶ﨑克馬氏(2/2)


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