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過去記事です。

いつまでも原子力からシフトできないのはなぜか。-「日本の原発どこで間違えたのか」内橋克人著


この本を買って読んだ一番の目的はマンクーゾ報告(もう少し調べて書きます)について知りたかったためです。

その中で、「軌道修正不能」の国とあり、なんのこっちゃ?と思って読んでみました。

-日本は意思決定が遅く、一度決定すると容易に変更できない国-

なるほど納得です。



日本の原発、どこで間違えたのか



路線変更できない官僚体質の項目にある引用を紹介します。

「・・・無敵ドイツ軍がモスクワ攻防戦に破れ、退却の最中に我が国は米国を奇襲攻撃する、という愚挙を犯している。有利な情報には耳を傾け、不利な情報を無視する悪癖にも由来するが、日本的な意思決定方式の欠陥を暴露したものであろう。つまり会して議せず、議して決せず……。なるほど構成員に目的意識が徹底する利点はあるが、意思決定が遅く、一度決定すると容易に変更できない。なんとなれば、変更にはまた同じプロセスを必要なするからだ。つまり状況の変化が万人の目に明らかになって、初めて決定を変更するわけだから、状況の変化の厳しい戦争には最悪の方式で、常に手遅れを繰り返し、ついに命取りとなった。……国際政治と戦争の本質に対する無知、そして日本的意思決定方式の欠陥のため、あまりにも大きい無用の犠牲を払ったことは、痛恨の限りといわねばなるまい」
(石丸義富氏・トーメン参与。『日経ビジネス』昭和58年6月13日号)

この文章を読んだ時に、ふと頭に浮かんだのは2つ。
原子力と大企業。

ここでは原子力について。

最近のニュースでアメリカの企業は原発のコストが高すぎるといって原子力発電から手を引き、また、原発新設からすべての英国企業が撤退しているという現実がありながら、いつまでも、原子力原子力と言っている日本は、世界の潮流から相当遅れているのです。

日本が何時まで経っても先進国になれない原因の大元に近いのではないでしょうか。



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