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過去記事です。

TPPに日本が参加する条件は、「すべての品目を交渉のテーブルに載せる」ということ。

7月にTPPの交渉会議が行われる予定で、日本(の一部の方々)はなんとしてもそこに滑りこみたいと思っています。「コメ」「麦」「乳製品」「牛肉・豚肉」「砂糖やデンプンなど甘味資源作物」の5品目を関税撤廃の「例外」にしようとしていますが、それは無理だとわかるニュースを紹介します。


TPP交渉、7月参加が微妙…カナダが承認せず
2013年4月19日20時49分 読売新聞


【スラバヤ(インドネシア)=宮崎健雄】甘利TPP相は19日、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への参加を巡り、関係国の閣僚と会談した。

日本の参加を承認していなかった豪州、ニュージーランドからは支持表明を得たが、最後に残るカナダの承認が得られなかった。日本は、7月に予定されている交渉会合からの参加を目指しているが、微妙な情勢となった。

甘利氏は19日、現地で記者団に「唯一カナダだけが残っている。間合いは詰まってきたと感じるが、まだ最終調整中だ」と述べ、カナダの承認が得られなかったことを明かした。カナダが日本から車を輸入する際にかける関税の撤廃時期を巡る協議が決着しなかったためとみられる。


さて、この段階で、カナダが日本の参加を渋っているという事実がわかります。
詳細なことは書いてありません。

少し遡って、こちらのニュースをご覧ください。

TPP交渉、NZ・豪・カナダが条件 「例外なし」要求
2013年04月18日05時03分 朝日新聞デジタル


ニュージーランドとオーストラリアは「すべての品目を交渉のテーブルに載せる」「交渉を遅らせない」「高い水準の自由貿易を実現する野心がある」の3点を挙げ、「保証(assurance)」を求めた。



事実上最後のTPP交渉の会合は2013年7月にマレーシアで行われます。
そして、孫崎享氏は9月に決着をつけようとしていると言っております。


そのことを踏まえ、上記部分の文章読む限り、全ての品目の関税を撤廃し、交渉を遅らせるようなことはゆるさないと言う風に読むことができます。要するに、もう交渉する時間はないよとつきつけられているのです。

これでも、まだ交渉可能だというのでしょうか!





おまけ(お時間のある方はどうぞ)

TPP交渉、7月参加が微妙…カナダが承認せず
2013年4月19日20時49分 読売新聞


この記事で読売新聞のリンクを引用して記事を書きました。
そして、同じ内容で日本経済新聞が記事を書いています。しかし、タイトルが酷い!!


TPP交渉「日本参加は利益」11カ国、大筋合意へ-日本経済新聞

TPP交渉「日本参加は利益」 11カ国、大筋合意へ
2013/4/19 20:44 日本経済新聞

読売新聞と同じ内容なのに、こちらはあたかもTPP交渉参加がほぼ決まったと誰もが思ってしまいます。実際のところは記事に書きましたけど、カナダがまだ渋っていて、決まっていない状態です。読売新聞のタイトルが結論です。

では、この大筋合意とは何か?
記事の最後にありました。

交渉参加国は7月会合の次は9月に閣僚会合を開く。10月にはアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議にあわせてTPP首脳会合も開く方針。ここで大筋合意にこぎつけ、年内に妥結する段取りを描く。

大筋合意にこぎつけたいという段取りなのです。
これを記事のタイトルとして、TPP参加は大筋合意とミスリードしてしまっているのです。
タイトルだけ読んでいる人がいたら、間違いなくTPP決定だ!と思うでしょう。

情報は時に大きな武器となります。
伝え方によってそれはどうとでもなってしまいます。
きちんと事実をまっすぐに報道して欲しいと切に願います。



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