国は前回、3月末に公表した想定に続いて、原子力発電所や発電所の建設計画がある4か所での津波の高さの想定を公表しました。 |
このうち、静岡県御前崎市にある中部電力の浜岡原発付近の津波の高さは、最大で19メートルとされ、3月末に公表された想定より2メートル低くなりました。 これについて、国は地形のデータを前回の50メートル四方から10メートル四方のより詳細なものに変えて計算した結果、低くなったと説明しています。 |
これでなぜ、19メートルで止まるのかがわかりません。
また、よしんばこの高さで止まったとしても、引き波はどうでしょうか。
これが防潮堤です。
浜岡原発、防潮堤の工事開始 来年末完成(@S)
浜岡原発は敷地すぐ横の新野川(にいのがわ)、東側には筬川(おさがわ)と2本の川に挟まれています。津波は当然ここを遡上していきます。そして、海に帰るときに浜岡原発敷地内を通るのが自然だと考えられないでしょうか。
浜岡の敷地の西側を流れる新野川(にいのがわ)や東側の筬川(おさがわ)を津波が遡上してきて発電所に浸入するようなことはないのですか?(中部電力)
浜岡原子力発電所の敷地の東側および西側の地盤については敷地前面砂丘と同様にT.P.+10m以上の標高を確保しています。 また,津波の検討においては,敷地周辺の実際の海底・海岸地形を反映した津波高さの推定が行えるよう配慮しており,敷地に隣接して存在する新野川や筬川の状況についても再現した数値シミュレーションを実施しています。 その結果,新野川および筬川を遡上する津波の高さは,敷地の東側および西側の地盤の高さを上回らないことを確認しており,河川を遡上した津波が敷地へ浸水することは考えられません。 |
このように言っていますが、結局対策を打つ気はないということです。東日本大震災では、津波が川を遡上し、宮城県石巻市では、約12キロ内陸まで到達しました。遡上高は40メートルを超えています。果たして、この現実を見て、まだ大丈夫と言い切るのでしょうか。
このほかの3か所では、前回3月末と津波の高さの計算結果がほとんど変わらず、茨城県東海村の日本原子力発電・東海第二原発付近と、愛媛県伊方町の四国電力の伊方原発付近、それに、山口県上関町で中国電力が原発の建設を計画している付近で、いずれも最大3メートルと想定されています。 |