東京都は5日、都立産業技術研究センター旧西が丘庁舎(北区)の敷地内の地下水から、最大で国の環境基準値の2250倍の有害物質「四塩化炭素」を検出したと発表した。今後、詳細な調査を行うとともに、飲用に使われている周辺の井戸17カ所についても早急に安全性を確認する。 |
四塩化炭素―Wikipediaより
常温では無色透明の液体で、わずかに甘い特異臭をもつ。水に溶けにくい。エチルアルコールやベンゼンなどと任意の割合で混合する。以前は溶媒のほか、消火器の消火材や冷却材に広く利用され、俗に四塩炭(しえんたん)とも呼ばれていたが、その毒性の為に既に使用が廃止された。現在では試薬としてのみ流通している。
麻酔性があり、高濃度の蒸気や溶液に晒されることにより中枢神経に悪影響を与え、長期に曝露するなどした場合は昏睡、そして死亡する可能性がある。また慢性的な暴露により肝臓や腎臓に悪影響を与え、時としてがんになる可能性もある。日本やアメリカ合衆国といった先進国では1996年までに生産が全廃された。
同庁舎は1970年、旧陸軍の兵器倉庫の跡地に建設され、移転のため昨年9月末に閉鎖、都が今年6月から8月にかけて土壌調査をした。四塩化炭素は、敷地内の土壌に含まれる地下水から1リットル当たり最大4.5ミリグラム(基準値は0.002ミリグラム)が検出されたが原因は分かっていない。 |
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