11月9日、福島中央テレビがyoutubeにある動画をアップしました。
それは自分たちの報道を検証するものでした。
～文字起こしココから～
ナレーション
3月12日午後3時36分。福島中央テレビの情報カメラが捉えた福島第一原子力発電所1号機の水素爆発の瞬間です。それは10万人以上が避難し、放射能汚染の不安と戦う日の始まりでした。2日後（3月14日午前11時1分）には3号機も大きな爆発を起こします。
世界に大きな衝撃を与えたこれら原発事故の瞬間をメディアで唯一撮影していました。この事故を地元TV局としてどう伝えようとしたのか？
震災から4日間を検証します。
福島中央テレビ報道部長 小林典子
原子力緊急事態宣言が出されている中で、地元のテレビ局としては、あの原発構内で起こったことは、些細な出来事でも異常があればすぐさま報じるべきと考えました。例えば、あれが火災の小さな煙だったとしてもです。ただ、情報はあれしか、あの映像しかなかったんですけれども。
ナレーション
午後3時40分
福島中央テレビは県内への放送を決めます。
ーローカル放送ー 01:36
福島中央テレビアナウンサー 大橋聡子
さ、さきほど1分前、福島第一原子力発電所から大きな煙が出ました。大きな煙が出まして、そのままその煙が北に向かった流れているのがわかるでしょうか？
ーローカル放送ー 01:53
ーNNN全国放送ー 01:54NNN男性アナウンサー
福島中央テレビからお願いします。
01:58
福島中央テレビアナウンサー 大橋聡子
はい、福島から・・・お伝えします。
えー原発に関するニュースをお伝えします。福島第一原子力発電所のトラブルで正門の付近では通常のおよそ２０倍の放射線量が確認されました。国の原子力安全・保安院によりますと、ご覧頂いているのは午後3時36分の福島第一原発の映像です。え水蒸気と思われるものが福島第一原発からボンと吹き出しました。
02:35
ここで映像が切り替えられる。
ナレーション
世界で初めてとなる原発爆発の瞬間を記録したのは、福島第一原発から17キロ離れた山の中に設置した情報カメラです。福島中央テレビも含め民放各局やNHKがもっと原発の近くに設置したカメラが地震の影響で撮影できなくなる中、このカメラだけが唯一その瞬間を撮影し続けていたのです。あの映像がなかったら、目に見えない放射能の拡散をどれだけ実感できたでしょう？そして、政府の発表は一体どれだけ遅れたのか？私達は改めて映像の力を思い知りました。
福島中央テレビ報道部長 小林典子
世界を駆け巡ることになったこの映像は、福島の人々のそれまであった平穏な暮らしを一瞬にして変えてしまった瞬間の映像ともなりました。それだけに私たちは被災した人たちの気持ちを考えて、この映像の使用を数日立ってから必要最小限にしようと決めました。しかし、それが却ってインターネット上などでは、「何らかの圧力があってあの映像を放送をしないのでは？」と憶測を生むなど、映像と情報を伝えることの様々な側面を考えさせられる特別な映像ともなりました。
ナレーション
今回お伝えしたのはわずか4日間の検証です。
ここから始まった福島の放射能との戦いはいまも続いています。
～文字起こしココまで～
福島中央テレビが自分たちの報道を検証した動画です。
この映像を見て一貫して思うのは、検証ではなくこの映像の素晴らしさを語っています。
「福島中央テレビも含め民放各局やNHKがもっと原発の近くに設置したカメラが地震の影響で撮影できなくなる中、このカメラだけが唯一その瞬間を撮影し続けていたのです。あの映像がなかったら、目に見えない放射能の拡散をどれだけ実感できたでしょう？」
「世界を駆け巡ることになったこの映像」
「映像と情報を伝えることの様々な側面を考えさせられる特別な映像」
無人で自動で撮っていたカメラの映像をさも自分たちのお手柄のように見せています。見ていて吐き気を催します。
私達が眼を向けるのは別の所
＞福島第一原子力発電所から大きな煙が出ました。大きな煙が出まして、そのままその煙が北に向かった流れているのがわかるでしょうか？このように報道したからには、福島中央テレビの報道内では南相馬市や飯舘村の方に煙が流れ、危険であるという認識はあったはずです。
＞そして、政府の発表は一体どれだけ遅れたのか？
政府が発表しなくても、福島中央テレビが危険であると判断し、映像を流し続けていればみんな避難できた。
＞私たちは被災した人たちの気持ちを考えて、この映像の使用を数日立ってから必要最小限にしようと決めました。
しかし、このように、映像を必要最小限にしたために、みんな被曝してしまった！！
報道のお粗末さがわかるかと思います。
自分たちの報道により多くの人を被曝させた反省どころか、検証もできない。
組織として壊れていると確信できる映像です。
これで自画自賛するようなら、メディアというのはたかが知れてます。
