ずっとウソだった: 内部被曝により変成された遺伝子の恐ろしさ。１つは晩発性のがん、もう１つは子どもや孫に伝わること。矢ヶ崎克馬氏（2/2）

内部被曝の権威矢ヶ崎克馬氏が出演した2011年7月20日のたね蒔きジャーナルの文字起こし後半です。

内部被曝の恐ろしさについて述べております。

前半
セシウムはベータ線を出してバリウムに変わって、バリウムはガンマ線を出す。2本の放射線を出します。矢ヶ崎克馬氏（1/2）

内部被曝により変成された遺伝子の恐ろしさ。１つは晩発性のがん、もう１つは子どもや孫に伝わること。矢ヶ崎克馬氏

（文字起こしここから）

矢ヶ﨑：
ただ、あの切断されたところがですね、あの周囲が切断されていなくて、それであの、きちっとしたものがある場合には、あの、切られたもの同士の相手がはっきりわかるもんですから、元通りになる可能性が非常に高いものですが、内部被曝の場合にはですね、これがギシギシと切断されてしまうことになるもんですから、つなぎ間違えてしまうわけですね。あの、そうすると、例えば、遺伝子がつなぎ間違ってしまうと、遺伝子が変成されるという、組み替えられるということは

水野：
あ、もう、組み替えられて、遺伝子が全く別のものになってしまう。えー

矢ヶ﨑：
別のものになってしまってですね、これが生き延びるとですね、2つの大きな作用が出てくると言われています。1つは、その人の体の中にですね、同じ場所が変成されることが何回も何回も、それこそ40回も50回も繰り返されるとがんになってしまうというふうに言われております

水野：
そういうメカニズムでがんになりやすくなるんですか

矢ヶ﨑：
ですから、時間がかかって、随分後になってですね、5年10年20年という、そういうあとになってがんになって出てくるという、そうこともあります

水野：
はー、そういうメカニズムなんですね

矢ヶ﨑：
はい。それで、これが晩発性のがんだなんて呼ばれておりますけどね

水野：
後になってわかってくるということですねー

矢ヶ﨑：
これで1つ大きな怖いものです。

もう1つ怖いのはですね、あの、遺伝子というのは、全く同じ遺伝子を細胞分裂なんかする時に次々と同じものを作る構造を持っているもんですからね、卵子や精子がそういうふうに遺伝子が組み間違ってしまったものがありますと、組み替えられた不安定な遺伝子が子どもや孫に伝わってしまいますね。こういう作用がありますとね、これは物理的に明瞭に必ず出てくる2つの効果なんですね

水野：
間違ってできてしまう、間違った組み合わせになってしまったものが同じものを何本も何本も出していく。それが遺伝していくってことなんですね

矢ヶ﨑：
ええ、ええ

水野：
なるほど。あの、こうしたね、恐ろしさを持っている内部被曝ですけれども、あのいろんな基準の中にこの内部被曝が考慮されていないということを聞きました。例えば、今、福島の子どもさん達になんとか学校の校庭などで遊んでもらうための、じゃあ、土壌の汚染の基準をどうしましょうかという時にですね、年間20ミリシーベルトというのを基準にしましょうということになってるんですが、これには内部被曝は入っていないんですか

矢ヶ﨑：
ええ。結局ですね、あの今、国際放射線防護委員会という、こういう組織が被曝線量を計測するような基準になってるんですけれども

水野：
世界的にはそういうことですね

矢ヶ﨑：
そう。実はこのICRPというのが、政治的な経緯から見るとですね、アメリカが核兵器の放射線による病気がたくさん引き起こされるということを隠す目的で作られたと言ってもいいような生い立ちを持っておりましてね、内部被曝をこのICRP＝国際放射線防護委員会の基準は、内部被曝を測ることができないような基準にされてしまっているんですね。それで、内部被曝のわからない方たちがですね、20ミリシーベルトだなんていう値を弄んでおりますが、これはとんでもないことだと思います

近藤：
それは先生。ヒロシマ・ナガサキと関係あるんですか

矢ヶ﨑：
ええ。あります。あの、ヒロシマ・ナガサキの原爆を落とした後にですね、アメリカは威力の大きさに１つはびっくりする、それから、もう1つはあの、この１ヶ月くらい経った後で、まるっきり原爆で傷を負わなかった人がバタバタと亡くなっていく。この爆心地に後から入市した人たちがバタバタとやっぱり亡くなっていくということをですね、

水野：
そうなんですか

世界に知られようとして、これを大慌てで隠して、ヒロシマ・ナガサキに１ヶ月経った後、命を失っていく人は皆無であるというような、そういう宣言をマンハッタン警察の情報担当省が東京に来て発言して、その後、占領ということを利用して、原爆のデータを一切秘密管理してしまったんですね

水野：
実はヒロシマでも、内部被曝の資料をアメリカは持っていたにも関わらず、それを隠したという意味ですか

矢ヶ﨑：
そうですね。あの、えーとですね、内部被曝を隠すためにはもう一つ重要なことがありまして

水野：
先生、矢ヶ﨑先生、申し訳ございません。あの、このお話は非常に重要なお話できっちり伺わなきゃいけないんですけれども、今日番組の時間が十分にございません。また、日を改めて、このお話をちゃんと伺ってよろしいでしょうか

矢ヶ﨑：
ええ、そうして下さい。ただですね、あの、今、牛の被曝がですね、この見つかった、こういう事態がそもそもどうして出てきたかというと、国が被曝をさせてはならないという基準を持ってはいないんですね。先ほど申し上げたように、放射線というのは遺伝子をそういうふうに傷めつけるということで、できるだけゼロがいいという。ところがですね、あの、食品なんか限度値を設けて、限度値よりも低いものは安心だ、食べなさいという、そういうことを言っております

水野：
そこの考え方に非常に大きな問題があると矢ヶ﨑先生おっしゃるので、

矢ヶ﨑：
問題がある

水野：
このお話を、あのー、ヒロシマ・ナガサキとどう私達がね、関連しているのかというところをまたじゃ日を改めて伺わせて下さい。つまり、とにかく、今のこの牛の問題１つを取りましても内部被曝に安全なものはない、被曝に安全なものはないという考え方に基づかないとダメだというのが先生のご主張だというふうに理解していいですね

矢ヶ﨑：
うん。ええ。あの、この考え方に立たないとですね、国民の被曝を、国民の命をきちっと安全に保っていく事は絶対出来ませんのでね、政府はぜひこれをやらなきゃいけない、決断しなきゃいけないところですね。はい、ええ

水野：
どうもありがとうございました。琉球大学名誉教授矢ヶ﨑克馬さんに伺いました

（文字起こしここまで）

前半
セシウムはベータ線を出してバリウムに変わって、バリウムはガンマ線を出す。2本の放射線を出します。矢ヶ崎克馬氏（1/2）

改めて矢ヶ崎克馬氏の話を伺いたくて文字起こしをしました。

管理人も内部被曝を知ろうと日々勉強しているつもりでいますが、この文字起こしの作業をしていて、さらにわからなかった知識もあります。

この後、矢ヶ崎克馬氏が出演した回を、文字起こししていきたいと思います。

遅いだろ！！（放送が２０１１年７月なので）というご指摘もあると思いますけど、ここで一度基本に立ち返ることも必要かと思いますので、暖かく見守って下さると助かります。